【クロ注意】ブラックな企業でコピーライティング講座を開催しました。

ブラックな企業から「うちの顧問にならないか」と誘われた。

こう書くとなにやら黒い匂いが漂うけれど、「ブラックな企業」をスローガンに掲げ、企業の本当の素顔を暴く採用ブランディング事業を軸に暗躍する大阪のトゥモローゲート株式会社さまにて、全3回の3か月にわたる社内向けコピーライティング講座を「言葉顧問」の中のひとつのプログラムとして実施し、無事に生還した。

基本的には、同時期に開催したコピー “非” 発想法とおなじ構成で、「コピーは “ひらめき” でも “思いつき” でもない」という性格が悪そうなコンセプトのもと、「天才的なひらめきはなくてもいいけれど、小手先のテクニックで思いつけるわけでもない。今の自分がふだんから大切にしているコピーライティングの考えかた」を僭越ながらベースにさせていただきつつ、コピーライティングの根本に潜む「考えかた」をみなさんと一緒にもっと深めていけるようなプログラムを目指した。

講座の最後には「なぜ “ブラックな企業” なのかが、顧客へもっと分かりやすく魅力的に伝わるコピー」という実践課題に取りくんでいただくことに。「どんな想い」で「なにをやっている」会社なのかをひとことで伝えよう。「ブラックな企業」という言葉に込められたトゥモローゲートならではの想いはもちろん、他社にはないトゥモローゲートのサービスの強みも同時に伝えられるフレーズを考えて、対外的なコミュニケーションのスピードをもっと向上させるために。

そんな出題している側としても頭を抱えてしまうようなお題に対して、自分だけの個性的な切り口でいろとりどりのコピーを書いてくれたブラックなメンバーたち。ブラックはなにものにも染められない色であるとともに、あらゆる色がまざりあった色でもある。まさにそんな「ブラックな企業」としてのパワーを見せつけられたようで、自分では気づけなかった切り口から書かれた鋭く黒光りするコピーも生まれ、驚かされた。

そして、自社のキャッチコピーを書いてもらう実践課題を通して、会社の価値観はもちろん、社内のメンバーそれぞれの奥底に潜む価値観に触れられる機会にもする。そんな企業向けコピーライティング講座としてのインナーブランディング的な可能性のようなものにも気づかせてもらえて、とてもありがたかった。やはり、講座を通していちばん学ぶのは、登壇者のほうなのだと思う。

ちなみに、今回のコピーライティング講座が、これまでとすこしちがっていたのは、自分が「コピー」と「哲学」の話をより強調してくりかえしていたことだった。なんとも胡散臭いけれど、そう思うのだから仕方がない。なので、またどこかで講座をやる機会があったら「コピー非発想法」というネーミングもプログラムも、もうすこしだけ「コピーと哲学」に軸をおいてチューニングしてみようかなと思う。

次回のために一部をメモとして、ぶっきらぼうに抜粋しておく。

コピーには、どうしても書き手の「哲学」のようなものがにじみでる。それはいわゆる作り手のエゴなんかではない。むしろそれがなければ、そのコピーライターに依頼する理由もなくなってしまうような、もっと奥深くに潜むものである。だからこそ、ありとあらゆる課題を自分なりのやりかたで解決していくなかで、自分なりの「哲学」をもっと浮きぼりにさせていくことが大切になる。自分なりの「哲学」を探しあて、あわよくば言語化できれば、ライティングは根本から自分らしく変わっていくはずだから。哲学とはなにかといえば、自分なりの考えかたであり「生きかた」だ。つまり、生きかたが、書きかたになる。言葉と向きあうことは、人生と向きあうこと。人間としてどう生きるかが問われるのだと思う。そんな書くことの根本にある奥深さを楽しく追求していくために。これからもあなたらしく生きていってください。

 
最近はよく「書きかたを教えてください」と聞かれるのだけれど、「自分らしく生きてください」という答えしか返せないのは、このせい。「生きかたが、書きかた。」だから。もし、突きはなすように感じられてしまっていたとしたら、ごめんなさい。

そして、トゥモローゲートのみなさま。こんなわたしの話を3か月もの長きにわたり熱く黒く聞いてくれて、本当にありがとうございました。とはいえ、まだ言葉顧問業務は続くので、今後ともよろしくお願いします。

※ 一部、クロすぎて講座の様子が伝わりづらいところもあったかもしれませんが、何卒ご容赦くださいませ。